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当記事では、コウノトリの生態について解説しています。特徴、歴史、性格についてまとめているので、コウノトリについて詳しく知りたい人は是非最後までご覧ください。
コウノトリの特徴
学名 Ciconia boyciana
分布(日本、中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、ロシア南東部)
全長110~115㎝ 翼長58~67㎝ 翼開長195㎝ 体重3~5㎏
性質 ・分布域は東アジアに限られ、総数は推定2000~3000羽とされる。
・雄雌の区別は外見だけでは判断するのが難しく、DNA鑑定などで初めて判明する。
・全身の羽色は白く、風切羽、大雨覆は黒い。幼鳥のみ、中雨覆の一部が黒い。
・嘴は黒く、基部は赤い。眼の周囲は皮膚が赤く裸出している。後脚は赤い。
・他の多数の鳥類と異なり、爪は鉤爪ではなく平爪である。
・中国北部、ロシア南東部のアムール川・ウスリー川流域で繁殖する。
・冬季になると日本、台湾、大韓民国、香港、長江中流域へ南下して越冬する。
・3歳頃から繁殖を始める。頭部を反らせ嘴を叩き合わせて求愛(クラッタリング)する。
・一夫一妻制で造巣、抱卵、育雛を雄雌共同で行う。
・湿原に面した大木の樹上に巣を作る。他の鳥類に比べ縄張り意識が強い。
・4月頃に繁殖し、2~6個の卵を産む。抱卵期間は31~35日。
・育雛期間は55~70日で、雛は孵化してから58~71日で巣立ちする。
・雛が生まれると親鳥は巣の中に餌を吐き戻して与え、雛は吐き出された餌を自力で食べる。
・肉食性で魚類、ヘビ、カエル、ネズミ、鳥類の卵や雛、昆虫などを食べる。
コウノトリの歴史
明治時代以前はタンチョウと混同され、絵画のモチーフになっていたとされる。日本では元々広範囲に分布しており、19世紀には江戸市中でも繁殖した記録がある。ドイツ商人であるカール・ハーゲンベックも駿府城の樹上、横浜市で飛来したものを目撃している。しかし、明治時代に乱獲され、日本での繁殖個体群は兵庫県但馬地区と福井県若狭地区の個体群を除いて絶滅してしまった。1908年には禁猟とされ、1921年になると生息地が天然記念物に指定された。第二次世界大戦中は営巣地であった松林が伐採されたことや水田を荒らす害鳥として駆除されたことで但馬地区でも生息数が激減した。第二次世界大戦以降は水銀農薬の影響で獲物が減少、近親交配により生息数がさらに減少した。1953年に種として天然記念物、1956年に特別天然記念物に指定され、1962年に文化財保護法に基づき兵庫県と福井県が「特別天然記念物コウノトリ管理団体」の指定を受けた。1965年から野生個体の捕獲と、飼育下で繁殖させる試みが進められるようになったが、1971年に日本産の個体群は絶滅してしまった。1988年に多摩動物公園で中国から譲り受けた個体の飼育下繁殖に成功し、大阪市天王寺動物園でも繁殖に成功した。兵庫県では1992年に野生復帰計画が開始され、1999年には本種の再導入を目的として兵庫県立コウノトリの郷公園が開園した。現在は絶滅危惧種に指定されている。
コウノトリの性格
繊細で神経質、好きな相手には一途で愛情深いといわれている。
気性が荒く、気に入らない相手には攻撃的になる場合がある。
縄張り意識が強く、好き嫌いが激しくといわれている。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。今回はコウノトリの生態について解説しました。日本産の個体群は絶滅してしまいましたが、現代では野生復帰を目的に中国やロシアなどから個体を導入、飼育下繁殖を行われ、少しずつ生息数が回復して来ています。しかし、数が増えるにつれて、防鳥ネットや電線などの人工物にコウノトリが絡まる被害が問題になっています。