『現生の恐竜』コモドドラゴンについて徹底解説!

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当記事では、コモドドラゴンコモドオオトカゲ)について解説しています。特徴、歴史、性格についてまとめているのでは、興味のある方は是非最後までご覧ください。

コモドドラゴンの特徴

学名 Varanus komodoensis

爬虫網有鱗目オオトカゲ科オオトカゲ属に分類されるトカゲ

分布(コモド島、リンチャ島、ギリダサミ島、ギリモタン島、フローレス島南部)

全長200~300㎝ 頭胴長70~130㎝ 体重70㎏前後

性質 ・世界で最も大きいトカゲ。最大全長313m 最大体重166㎏

   ・体色は暗灰色で、頸部や背面では褐色を帯びる個体もいる。

   ・頭部は小型で細長い。吻はやや太くて短く、吻先は幅広く丸みを帯びる。

   ・落葉樹林やサバンナ、雨期にのみ水がある河辺林などに生息している。

   ・薄明時から日光浴を行って体温を上げてから活動する。

   ・幼体は樹上棲傾向が強く、成体も大型の個体を除けば木に登ることもある。

   ・泳ぐことができ、450mの距離を泳いだり水深4mまで潜水したこともある。

   ・四肢は発達し、鋭い爪が生える。尾は側扁する。

   ・ヘモトキシン*1という強力な毒を持っている。

   ・嗅覚が優れ、4㎞先にある動物の死骸の臭いも察知することができる。

   ・小型の個体は樹洞や樹皮の下などを巣穴とし、中型の個体は地表のの穴を利用し、大型の個体は自分で穴を掘ったり他の動物の古巣を巣穴として利用する。

   ・5~8月に交尾を行い、9月になると斜面などに穴を掘り、1回に10~30個の卵を産む。

   ・卵は4月に孵化し、生後5~7年で性成熟すると考えられる。

   ・雌単体で単為生殖*2が可能。しかし、単為生殖で産まれてくる個体は全て雄だとされている。

   ・幼体の胴体には黄色い斑点が見られるが、成長に伴い消失する。

   ・主にイノシシ・水牛・シカなどの大型哺乳類を捕食するが、齧歯類・サル類・コウモリ類などの小型哺乳類、鳥類・爬虫類・昆虫なども捕食する。

コモドドラゴンの歴史

1910年、オランダ領東インド*3陸軍の中尉であったジャック・カレル・アンリ・ファン・スタイン・ファン・ヘンスブルックはコモド島には「陸棲のワニ(ドラゴン・恐竜)が生息している。」という噂を耳にした。そこでヘンスブルック中尉はコモド島の調査に乗り出し、生息していたコモドドラゴンを発見した。ヘンスブルック中尉から複数の写真と2m以上の皮を受け取ったピーター・オウエンス*4がさらに精密な調査を行い、1912年にコモドドラゴンに関するの論文を発表した。コモドドラゴンは「Varanus komodoensis」という学名を付けられ、世界中で存在が知られるようになった。1926年にはアメリカ人のウィリアム・ダグラス・バーデン*5コモドドラゴンの標本を持ち帰るためにコモド島を訪れた。ウィリアム氏は12体の標本と2頭の生きた個体を持ち帰った。12体の標本のうち3体は剝製で、現在でもアメリカ自然史博物館*6に展示されている。20世紀半ば頃には2頭の生きた個体がヨーロッパに持ち込まれ、1927年に開園したロンドン動物園の爬虫類館に展示されていた。1970年にはインドネシア政府により生息地がコモド国立公園*7に指定され、1975年のワシントン条約*8発効時から、ワシントン条約附属書Ⅰに掲載されている。日本では、1942年に捕獲された2頭が日本海軍より昭和天皇香淳皇后に献上されている。2019年から愛玩目的での飼育が禁止されており、2024年時点ではヴァラヌス・コモドエンスィスとして特定動物に指定されている。

コモドオオトカゲの性格

野生下の個体は非常に獰猛で攻撃的、共食いをしたり人を襲う場合もある。

飼育下の個体は人懐っこく物怖じしない、特に雄は温厚な個体が多いといわれている。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。今回はコモドドラゴンコモドオオトカゲ)について解説しました。世界最大のトカゲと知られるコモドドラゴンは恐竜のような外見からコアなファンも多いといわれていますが、現在では、ワシントン条約附属書Ⅰに掲載されており、商業目的の国際取引が原則禁止されています。コモドドラゴンは危険性が高いため現地を訪れる際は細心の注意を払いましょう。

*1:プロテアーゼの作用によってフィブリンを分解する事で血液凝固を阻害し、血管系の細胞を破壊する事で出血を起こさせる毒素である。

*2:一般的に有性生殖する生物で雌が単独で子を作ること。

*3:現在のインドネシア全域を含む島嶼部。17世紀からオランダが進出し、初めは東インド会社を通して支配していたが、1799年から本格的な植民地化が進み、1949年にインドネシアが独立するまでオランダの支配は続いた。

*4:1849年~1922年。オランダのアムステルダム出身。軍人、科学者。ボゴール動物学博物館・植物園の館長。

*5:1898年~1978年。アメリカのニューヨーク州で誕生し、マンハッタンで育った。博物学者、映画製作者、作家。1926年にアメリカ自然史博物館の評議員会に選出された。

*6:ニューヨーク市マンハッタン区アッパー・ウエスト・サイドにある科学博物館。1869年に設立されて以降、自然科学・博物学に関わる多くの標本・資料を所蔵・公開している。

*7:コモド島、リンチャ島、パダール島を含む、173.5㎢の面積を有する公園である。

*8:種の絶滅を防ぐため、国際取引の制限が必要と考えられる野生動植物の種を附属書にリストアップする。必要とされる規制の内容に応じて3つに区分(附属書Ⅰ~Ⅲ)されている。